床の間
 現在、「床の間」と一般的に呼ばれている畳一枚ほどの広さの空間が生まれるには、長い年月が必要でした。
 床の間は、もともと、床のある部屋を指した言葉です。床の奥行きは、現在よりも浅く60pぐらいの押板(おしいた)を敷いたものが多かったようです。その押し板の前身は、仏画の前に三具足(みつぐそくと読み、花瓶・香炉・燭台を指す)を置くための小さな机だったようです。それがやがて固定され、押板になり、現在に至るわけです。600年以上も前に床の間の起源があったみたいです。
 板敷とは別に、畳敷きの床の間があります。これは、座ったり寝たりするための畳を敷いた台から発達したもので近世になって多く用いられてきましたが、起源は室町時代にあるようです。


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