平地住宅
日本人が最初に作った住居形式は竪穴住居です。弥生時代になると高床形式の住居も見られましたが、大半が竪穴住居でした。その竪穴住居は平安時代のなかばに近畿地方から消滅します。室町時代くらいになると東北地方の一部で竪穴住居に住んでいた人々がいただけで、その他は日本中を探しても竪穴住居は見つかりません。

日本列島の人口は次第に増えているはずなのに、住居の数が減っているという調査結果があります。住居がなくなったのではなく、発掘作業では発見できない(発見しにくい)住居形式が生まれたと考えるのが自然な発想です。

「跡」を探す場合、竪穴住居は円形の形が残りますが、高床住居の場合、柱穴しか跡は残りません。竪穴住居に変わる形式が、このような形式だった場合、発見するのが困難です。

その住居の手がかりとして、弥生時代の発掘史料や家形埴輪に土壇のようなものの上に建っていたり、竪穴住居とは異なり屋根を途中で止めて柱を見せてる様子が伺えるものがあります。これを「平地住居」と呼んでさまざまな研究が行われています。


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