寝殿造り
 平安時代の貴族は、寝殿と呼ばれる主屋を中心とした住宅形式に住んでいました。この形式を寝殿造と呼びます。敷地の規模は1町(120メートル)四方が標準だとされています。寝殿の全面には広い庭があり、ここが儀式や舞の場となります。さらに南は、池が掘られており舟遊びができるようになっていました。
 寝殿造の建物は現存しないので発掘調査から平面を判断します。しかし、立面や内部の様子は分からないので、「年中行事絵巻」などの巻物から判断します。
 その結果、寝殿と対屋はほぼ同じ平面で、板敷に置畳としとねをしいた座の生活とだということがわかりました。寝殿の中で寝室になっているものは塗籠(ぬりごめ)と呼ばれる小さな箱の中でした。これは、風通しが悪く夏場は塗籠の外にでて寝たという記録もあるそうです。


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